TX秋葉原駅・新御徒町駅ホーム延伸工事(2019.8)
どうもみながれです。
先日、首都圏新都市鉄道より8両化事業の実施が発表されました。
8両編成化事業の実施を決定! 朝ラッシュ時間帯における抜本的な混雑緩和を図ります | 2019年 | ニュースリリース | 企業情報 | つくばエクスプレス
8両化の供用開始は2030年代前半で、約15年かかると見込まれています。始発から終電までの3時間しか工事ができず、さらに全線が高架または地下のため守谷総合基地から保守用車で運ぶことしかできず工期がかかるとしています。開業前から走り経年30年を迎える1000系、2000系を8両編成の新車で置き換えることを見越しているとも推測できます。
8/7追記:日経のMIR社長インタビューによると「今ある6両に新しい2両をつけるのか、ばらして8両にするのか、全部新しい8両をつくるのか、ベストな解を探している」とのことです。つまり、現在の検討段階では全く決まっていないということになります。
そして、2019年8月現在、ホーム延伸の第一弾*1として、混雑緩和を当面の目的に秋葉原駅と新御徒町駅で工事が進められています。
1.秋葉原駅
秋葉原駅は8両分の構造物が確保されており、ホーム延伸工事によって余裕を使い切るということになります。
秋葉原方の過走余裕が短いように見えますが、TXではORPによって過走余裕距離が13.1mで済むようになっています*2。
2.新御徒町駅
新御徒町駅、南流山駅をはじめ島式ホームを有する駅(秋葉原駅・つくば駅除く)は10両分の構造物となっており、新御徒町駅の場合はその片側を活用するようです。
5月末には基礎工事が始まり、6月中旬には床板も敷設されたようです。
上2枚は常磐新線工事誌より。秋葉原方の延伸部分に階段増設余地(赤丸)がありますが…
2019年度の安全報告書(公式HPで公開中)への掲載によると、階段は設置されずスペースが柵で囲われているように見えます。
3.八潮総合事務所について
八潮駅留置線の高架下では八潮総合事務所が建設されています。Google ストリートビューに映っている事業計画案内板には平成32年(令和2年)3月31日に竣工すると記されています。
保守業務の拠点、折返し運転時の乗務員待機所として利用されるほか、高架上の保守基地に資材を上げ下ろしするクレーンが隣接しているため、八潮をホーム延長工事の拠点にできれば資材輸送が効率化できそうに思われます。
今書いた文にはシレッと「折返し運転時の乗務員待機所」と書いてます。というのも、2019年度の安全報告書には八潮総合事務所の建設目的の一つに「緊急時の八潮駅折返し列車の乗務員の交代要員の確保」と記されています。しかしTXにおける折返し運転は東日本大震災の翌日に秋葉原~流山おおたかの森で行ったのみで、突発的な人身事故や車両故障による実施は14年間で一度もありません。どういうことかと思って見覚えのあるプレスを思い返していたところ、TXかわら版2019年春号に「運行管理システムの更新に合わせて、(発車標の)表示機能が向上される予定」とありました。もしかしたら2020年に新システムが稼働する際に折返し運転ができるようになるのでしょうか。